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D2C・サブスクリプションモデルにはクラウドファンディングは必要か

D2C・サブスクリプションモデルにはクラウドファンディングは必要か

2022年3月31日

 クラウドファンディング3パターン.png
 

クラウドファンディングとは

クラウドファンディング(英語: crowdfunding)とは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語であり、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを意味する。ソーシャルファンディングとも呼ばれ、日本語では「クラファン」と略されることもある。
Wikipedia より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%89%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
 
となっていますが、わかりにくいので、USの有名なクラウドファンドサイトをみてみましょう。

kicksterter

https://www.kickstarter.com/?lang=ja
 
Kickstarter - www.kickstarter.com.png

indiegogo

https://www.indiegogo.com/

Crowdfund Innovations & Support Entrepreneurs - Indiegogo - www.indiegogo.com.png
 
各々特徴や、クラウドファンディングの成功(成立)の実績などの違いはありますが、D2Cの事業者にとって、自社の新製品のマーケットリサーチの場をして活用をしていることには変わりはありません。
 
一方で日本では、既存ビジネスを展開している、大手企業から、中小企業、1次産業の担い手などが、2Cむけの市場開拓や、新規事業の立上げを目的として、購入型のクラウドファンディングを活用し、成功を目指していくケースが多くみられます。
まだまだ、ケース数は多くはありませんが、その後、コマース事業での成長を実現する事業者もあります。
新商品・サービスを市場にローンチするには、今までは、自己資金を持って、市場でマーケティングを展開する方法でした。(正式にコマース事業を展開する際は、同様ですが)
そのためには、自己資金か、融資などの資金が必要であったのは論を持ちません。
クラウドファンディングを利用することで、支援者から資金を集めて、スモールスタートとマーケットリサーチを兼ねながら事業展開を図ることできるとも言えます。
 

クラウドファンディング3モデル


1:購入型クラウドファンディング
「非投資型」の代表的なタイプですね。
なぜか、日本国内のクラウドファンディングの大多数がこれですが、本来とは違い大きな課題というか、問題・テーマがあるのことは後ほど解説します。
プロジェクト起案者:
商品・サービスの説明と、プロジェクト目標額と、募集期限を設定して、支援者を募ります。支援者:
リターンとしては、マーケットにはない商品やサービスを、所有、利用することで、今までにない、体験や体感を得ることが出来るという特典を得ることが出来ます。
 

2:寄付型クラウドファンディング

「非投資型」である寄付型クラウドファンディングの場合は、
集まった資金は全額寄付となります。
支援者
金銭的、物的なリターンについて、基本は無いのが前提です。
SDG’Sや、社会貢献を目的としていることが多いです。
環境保全
罹災地支援
何らかの課題を抱えている、子供たちや、親、地域、国などの支援サポート
といった、共感性プロジェクトが多いです。
募金(NPOなど)との違いは、活動内容や収支は、インターネットなどでオープンにされるため、自分のお金の使途を把握できるだけではなく、支援者が達成感と充実感をシェアすることができるのも大きな魅力でしょう。
*参加の際に、何等かのGoodsの提供が付随している場合もあります。
 

3:金融型クラウドファンディング

支援者
金銭的なリターンが発生する投資型ですね。
「融資型(貸付型)」「ファンド型」「株式型」があります。
 
・融資型(貸付型)
複数の個人から資金を集めて、大口の借り手企業に融資する仕組みです。
クラウドファンディング募集した時点で利率が決まっています。
金利支払いが実施されることで、資産運用の側面を捉えて、「ソーシャルレンディング」とも言われています。(厳密には違います。)
メリットしては、少額から始められること、金銭的リターンを狙えることがあります。
ただし、借り手が返済できない状態になることもありえますのでリスクはあります。
 
・ファンド型
プロジェクトの起案者:
ビジネス出資を募ります。
支援者:
ビジネスの利益に応じた分配金を受け取ります。
利益に応じて分配金が変動するため、支援者の収益はビジネスが成功するかどうかです。
 
・株式型
支援者:
リターンとして「資金提供先の企業の株式」を受け取るタイプです。
M&AやIPOを視野に入れている企業であれば、魅力は増します。
 

クラウドファンディングの資金決済方法

クラウドファンディングの決済には、
目標金額に達しない場合は支援金が受け取れない「All or Nothing方式」
目標金額に達しなくても支援金が受け取れる「All in方式」
があります。これが、日本型の課題・問題なのですが。
 
1:All or Nothing方式
目標金額を達成した場合のみ、支援金を受け取ることができます。
期間内に目標金額に届かなかった場合は、いくら支援金が集まっていても1円も受け取ることができません。
例:目標額:100万円:期限2020年8月15日の場合

  • 支援金:1,000,001円→成立  受取同額(実際は、手数料が引かれます)

  • 支援金:  999,999円→不成立 受取0円

プロジェクト達成の日が決済日になる場合
クラウドファンディング期間(商品・サービスが支援者に届く)が終了した後に決済が完了する場合
があります。
 
2:All in方式
All in方式では、目標金額に到達するかどうかにかかわらず、必ず決済が実行されます。
例:目標額:100万円:期限2020年8月15日の場合

  • 支援金:1,000,001円→成立 受取同額(実際は、手数料が引かれます)

  • 支援金:  500,000円→成立 受取同額(実際は、手数料が引かれます)

支援者が申し込みを終えた時点で決済が完了するため、万が一目標額に届かなかった場合でも支援金を受け取ることができます。
何か、これっておかしくないですか?
 

クラウドファンディングを利用する課題

クラウドファンディングのメリットとしては、一般的に
メリット1:資金調達の利便性
金融機関やベンチャーキャピタルからの出資を得るのが難しかった不確実なスタートアップ事業や、既存事業の企業内の新規事業で資金的に節約したい(そもそも論ではありますが)でも、資金調達の可能性があり、ビジネス第1歩をスタートすることができます。
 
メリット2:リターン設定の自由度
購入型などでは、支援者へのリターンは当然現金以外の自社商品・サービスが基本です。
ただし、プロジェクトの設計次第では、キャッシュアウトになる場合もありますし、内容に魅力がなければ、All-in型の場合は大きな事業リスクが発生します。
 
メリット3 完全成功報酬制
クラウドファンディングサービスを提供している会社のサービス形態は、原則的に完全成功報酬制です。
サイト利用してプロジェクトを公開して出資を募る段階
では費用(コンテンツ費用は誰かが負担は必要です。)や利用料金は発生しません。
利用申し込みに関する条件もないので、自己資金がない人や事業経験が浅い人でも申し込むことはできます。(審査に通るわけでは無いです。)
 
メリット4 マーケティング・プロモーション効果がある
基本的に、D2C・サブスクリプション事業者が、クラウドファンディングを利用する最大の目的は、ここからだと思います。
自社が課題解決型や、情報発信型の、今の世界で、認知されてないサービスや商品の開発に取り組んでいる場合がほとんどですので、
クラウドファンディングのプロジェクトを公開することによってマーケティング・プロモーション宣伝効果が見込んでいることになります。
 
メリット5 コミュニケーションを通じてファンとして繋がることができるかも
支援者は、プロジェクトに賛同してくれているので(期待でもありますが)、
商品やサービスが、本当にニーズにあっていて、満足度が高ければ、ファンとして追加・継続購入や、情報発信などの、意識をしない支援を続けてくれるはずです。(そうしてほしいし、そうなるようにコミュニケーションする必要があります。)
D2C・サブスクリプション事業として、ローンチを開始した場合にも、当然ながら、先行顧客になってくれる可能性も高いですね。
商品やサービスは、クラウドファンディング通じて、改良や改善を進めていくのは当然として、会社そのものの姿勢に共感して貰いファンになってもらう、コミュニケーションができていれば、事業のスタートアップのスピードへのプラス波及効果があります。
 
メリットは、裏返せばデメリットでもあります。クラウドファンディングというマーケットプレイスと、コミュニケーションとタッチポイントがあり、そこの世界(プレイス)と、支援者という顧客を通じて、透明性(トランスペアレンシー)を通して、自社の思いを壁打ちすることが、購入型のクラウドファンディングだと言えます。
 

日本型のクラウドファンディングの問題点

D2C・サブスクリプション事業を目指す、スタートアップや、既存ビジネスを有する企業の新規事業者にとっての、クラウドファンディングの目的やメリットは、何となくご理解頂けたかと思います。
一方で、支援者の視点からみた場合から、問題点(起案者がしてはいけないこと)を考えてみましょう。
 
1:支援者を裏切っていないか
当然、テストケースですので、当初予定した趣旨の商品・サービスとして提供できない場合は発生します。
・採算ベースになるほど、支援者からの評価(リピート性や、顧客数)が得られないなど
・改良・改修の方向性(コストや、仕様、成分)が見いだせない
これは、致し方のないことで、真摯に向き合ってコミュニケーションが出来ることが重要です。
 
2:クラウドファンディングは、実はメインの販売の場になっていないか
購入型のクラウドファンディングの各サービスサイトを俯瞰いただくと良くわかりますが、
クラウドファンドが、その商品・サービスの唯一の販売の場にしている事業者が多々見受けられます。
今までの、オークションサイトなどの利用を変化させただけの事業者も多いのが現実です。
これは、クラウドファンドのシステム上判別が出来ないので致し方ないですが、早晩、支援者が離反していくかと思われます。
 
3:先行予約販売・売切り型になっていないか
2とも関連しますが、クラウドファンドのサービスサイトを見ると

●●商品 限定10件 10,000円 40%オフ 6,000円
     限定20件 10,000円 20%オフ 8,000円
     限定70件 10,000円 10%オフ 9,000円
追加決定
     限定100件 10,000円 10%オフ 9,000円

などが見受けられます。
D2C・サブスクリプション事業を標榜されている事業者なら、お気づきの点も多々あるかと思います。が、如何でしょうか?
 

  • ほんとう?に?1:商品価格が、適性?(値引きありきで、価格付けしていない?)

  • ほんとう?に?2:30件しか支援者がいないけど、All-inなら受け取れるが、採算合わないのでは?

         すでに製品化することが決まっていたりしない?

  • ほんとう?に?3:目標金額が相当低いので、その目標金額に達することが商品化などを目的としていなくて、クラウドファンディングの成功や目的とはイコールでは無いのでは?

  • ほんとう?に?4:この商品作るのに、プロジェクト成立後、1か月で配送できるっておかしくない?

         商品としてすでに存在しているものを発売する際にクラウドファンディングというプラットフォームを利用しているだけ?

  1.          コマースのマーケティングフルフィルメントコストと比較しても、手数料は問題無い範疇だし?

  • ほんとう?に?5:逆に、途中で成立したのなら、商品を先行して制作しないの?(自社工場なら埋没原価で資金あるじゃん?)

  • ほんとう?に?6:目標額が、凄く低くない?これで顧客と商品の相性について検証できるの?

         達成率1,000% ●●No.1 とかの宣伝材料にしたいだけ?



まだまだ、多くの課題が見つかるかと思います。
D2C・サブスクリプション事業を目指すみなさまは、Honest(オネスト)であるべきだと思っています。
良く顧客=市場とコミュニケーションしてください。それが目的で成功はプロジェクト成立後からが始まりです。
 

国内クラウドファンディングサイトディレクトリー
クラウドファンドで必要な、フルフィルメント(感動梱包と配送)
については、別途解説します。
 

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